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スタジアムに行こうっ!アウェー遠征記鹿島アントラーズ対浦和レッズ(カシマサッカースタジアム)

いざ敵地鹿島へ、これぞアウェー観戦だ!
2005年Jリーグ第22節
鹿島アントラーズ対浦和レッズ
カシマサッカースタジアム 2005.9.3

鹿島のアントラーズのビッグフラッグ
▲鹿島のアントラーズのビッグフラッグ
カシマサッカースタジアムホームゴール裏
▲カシマサッカースタジアムホームゴール裏

 鹿島アントラーズと浦和レッズとの対決、エンジ色の赤を主体とする鹿島とその名の通り真っ赤な浦和レッズ、「WE ARE REAL REDS 鹿島は赤じゃない!俺たちこそが本当の赤だ!」浦和にも鹿島にもライバル意識がある。浦和レッズサポーターの僕にとってこの鹿島アントラーズというクラブがいかに憎たらしいことか…。古い話だと1998年セカンドステージ、勝てば首位という位置で聖地・国立競技場で激突し浦和の夢を砕いたのも鹿島だった。2002年浦和にとってははじめてのぞんだタイトルのかかった一戦、ナビスコカップ決勝戦でも目の前で高々と9つ目のタイトルカップを掲げられた。浦和レッズにとっては常に高々と立ちふさがる実に憎たらしい相手が鹿島アントラーズだ。

 これまでずっとずっとずっと鹿島には泣かされ苦しめられてきた浦和レッズだけど、ここ数年は鹿島も浦和に悔しい思いをされらている。2003年ナビスコカップ決勝戦、2002年と同じカードになった一戦、2002年のMVP小笠原を退場させ4-0と屈辱的スコアで浦和がはじめてのタイトルをもぎ取って見せた。さらにその年のセカンドステージ最終戦、鹿島、磐田、横浜、3クラブに優勝の可能性があった最終戦、鹿島と浦和の対戦は2-1、鹿島のリード、このまま勝ち点3を積めば優勝の鹿島はJリーグ10冠のタイトルに手が届くその瞬間、エメルソンの同点弾で優勝杯をするりと滑り落とした。(あの時のJリーグのマッチメイクの冥利には関心しました)そして2004年のセカンドステージ、浦和は苦手のカシマスタジアムで3-2と勝利を収めその勢いでセカンドステージ制覇を成し遂げる。大事なところで憎くて仕方ない浦和に敗戦を喫した鹿島サポーターがピッチになだれ込み選手と乱闘となる事件まで起こった。

カシマサッカースタジアムアウェー浦和側
▲カシマサッカースタジアムアウェー浦和側
浦和の赤白黒に染まったカシマサッカースタジアム
▲浦和の赤白黒に染まったカシマサッカースタジアム

 ようはお互い意識しない訳にはいかない宿敵です。今、Jリーグの中でも注目すべき好カードです。しかも昨年の事件と同じカード、カシマサッカースタジアムでの試合。通年制になった2005年、第5節から首位を守ってきた鹿島アントラーズはその貯金もついに底をつき、じわりじわりと上がってきたガンバ大阪が勝ち点1差で2位、そこからちょっと隙間があって勝ち点7差で3位浦和レッズ、このカードは鹿島にとっては首位を守るか手放すか、さらに3位の追撃を直接阻止するかの大事な大事な一戦、浦和にとってみれば首位を直接叩けば勝ち点4差、充分優勝を狙えるポジションへと駆け上がることができる。負けてしまえば首位・鹿島と勝ち点10差、背中がかすんで見える。絶対に落とせない試合、こんな大注目の試合、観に行かない訳にはいかない。はるばる本当の敵地を味わいにアウェー観戦してまいりました。

カシマサッカースタジアム
▲カシマサッカースタジアム
鹿島スタジアムホームジャックの浦和サポーター
▲鹿島スタジアムホームジャックの浦和サポーター
アウェーなのに怒涛の応援をする浦和サポーター
▲アウェーなのに怒涛の応援をする浦和サポーター

 この試合、さすがの首位攻防戦、大注目カードにあって、観戦旅行を決めた2週間前、好きな席で観戦しようといつものとおりぴあの店頭販売を利用しました。家族も含めての4人指定席観戦、なんと2週間前だってのに4枚連続で取れる席はアウェー側2M指定席ではここしかないと言われた。こりゃすごい…、きっと僕と同じように考えた鹿島サポーターもそしてもっとたくさんの浦和サポーターも遠征を企画しているに違いない。

 この日は指定席観戦、それでも14時くらいには鹿島に入った。せっかくのアウェー観戦、観光もしなきゃね。つっても鹿島って何があるの?よく分からなかったので鹿島神宮にお参りに行った。大木の中にたたずむ鹿島神宮、お祈りしたのは当然、今日の浦和レッズの勝利!鹿島神宮敷地内には鹿島アントラーズイレブンの願いが書き込まれたボードもあった。今日お祈りした僕の願いを聞いてくれるよね?鹿島神宮には浦和レッズのユニフォームを着たサポーターの姿もたくさん見られました。考えることは一緒ですね。ここでかなり早めの夕食を摂ってカシマスタジアムへ。カシマスタジアムにはすでに赤いサポーターたちが溢れていました。まさに地域と地域の赤と赤の誇りをかけての一戦となる臭いがスタジアムに充満している。ホーム鹿島にけっして引けをとらない数の浦和サポーター、アウェーに来た感覚を一瞬マヒさせる。本当に浦和のサポーターは素晴らしいです、はるばる鹿島までお疲れ様です。

 19時のキックオフにカシマサッカースタジアムはご覧の真っ赤っかっかの風景が広がりました。アウェーだってのに浦和サポーターはホームの声援をかき消すような応援をはじめる。ホーム鹿島もここで負ける訳にはいかないと素晴らしい応援を始める。スタジアムは赤い熱狂に包まれ異様なそれでも心地よい雰囲気が漂っていました。絶対浦和には負けない!絶対鹿島には負けない!11人同士の対決じゃない。数万のそんな気持ちがぶつかっている。この日のカシマスタジアムは超満員、3万5千を超えるサポーターで埋め尽くされた。とにかくすごい!すげえや。

浦和サポーターで溢れるカシマサッカースタジアムアウェー席
▲浦和サポーターで溢れるカシマサッカースタジアムアウェー席
カシマサッカースタジアムでWe Are Reds!の大合唱
▲We Are Reds!の大合唱

 試合はスタジアムの雰囲気のとおり荒れに荒れました。Jリーグタイ記録のイエローカードが飛び交い退場者も出した。一時スタジアムにやばぁ~い雰囲気が漂いました。前半は鹿島のペース、どっしりと4バックで安定した守備を見せる鹿島に浦和は攻めきれない。試合が動いたのは前半17分、堀之内がペナルティエリア内で鈴木隆行を倒してしまいPK、キッカーの小笠原が憎たらしくも冷静に決めて1-0、さらに27分、ミドルを放ったアレックス・ミネイロの弾道は浦和DFに当たりそのままゴールへ流れ込んでしまう。コースの変わったシュートに都築も反応できない。アンラッキーな得点で鹿島が前半で2-0、ペースを持っていった。実際、前半から浦和はスピードのあるらしい攻撃を見せてはいたけど鹿島が上手という印象だった。しっかり守っていなして2-0、いいたかないけど王者の風格でした。

真っ赤に染まったカシマサッカースタジアム
▲真っ赤に染まったカシマサッカースタジアム
ホームの意地、大声援をおくる鹿島アントラーズサポーター
▲ホームの意地、大声援をおくる鹿島アントラーズサポーター
ホームの大声援をかき消す勢いの浦和レッズサポーター
▲ホームの大声援をかき消す勢いの浦和レッズサポーター

 2点のビハインドでの後半戦、ここまでもホームびいきにはほどがあるんじゃないかという判定が続く中、特にひどい時間を迎える。後半10分頃から闘利王が退場する15分までの間、本当にひどい判定が続きに続いた。浦和のチャンスにいらないファウルをとって試合を止める。鹿島のピンチにはすぐに浦和のファウルで流れが止まる。とにかく止まる止める…。イライラの頂点に達した闘利王が審判に対する執拗な抗議で退場を宣告されると爆発の闘利王、都築までもが出てきて闘利王を押さえつける。けっして褒められた行為じゃないけどすごくすごくすごく気持ちが分かる。他の選手たちそして詰め掛けた浦和サポーターの気持ちを代弁するかのような事件、やっぱりこのカード何かが起こる。残り30分以上で浦和はひとり少ない中、2点のビハインド、正直言って敗戦色がすっかり濃くなってしまった。

 したたかな鹿島はこれまでにも増して開いたサイドを使ってくる。小気味よく上がってくる奈良橋が実に嫌だ。鹿島からしてみればしっかり守ってカウンターで一閃、3点目を入れられれば勝負あり、守りきってもOK。浦和はセットプレーをとっても闘利王がいないセットプレーは迫力に欠ける…。浦和にとっては不利な要因ばっかり。しかし、闘利王の退場が浦和の選手たちの魂に火をつけた。鹿島イレブンには安心を与えたのかもしれない。この日、奥さんが産気ついたことによりチーム合流が遅れたアレックスが途中出場から実に痛快な展開となる。元気いっぱいのアレックスは足の止まった鹿島DFを次々と抜き去りサイドをえぐるえぐる。左サイドのスペシャリスト、まさにそんな仕事振りを大発揮、後半32分にはアレックスの放ったシュートがこぼれ達也が流し込んだ。怒涛の声援で揺れるカシマスタジアム、2-1、まだまだ分からなくなった。この1点でさらに動きのよくなった浦和レッズ、守りきるのか、もう1点取りに行くのか?よく分からない鹿島、同点弾は41分、やはりアレックスのアシストにポンテが流し込む。2-2、素晴らしい!追いついた!まだいける勝てる!のりに乗った浦和サポーターが最後の最後まで攻め立てる。鹿島も負けられないと攻めに来る。最後の最後までスリリングな展開、2-2ドロー。浦和にとっては完全に負け試合、それを怒りの執念の勝ち点1、鹿島にとっては完全に勝ち試合、落としてはならないホームでの敗戦に等しいドロー。試合終了後、うなだれる鹿島選手たちが印象的だった。

 それでも後味の悪い試合でした。あの判定、クソでした。とは言うものの、闘利王の退場、次節も出られない、そんな痛手を負ったけれど魂には火がついた。このドローは浦和にとっては実に価値のあるドローになった。鹿島にとっては実に痛いドローとなった。きっと2005年シーズンを振り返った時、大きな大きなターニングポイントがこの試合だ。11月、優勝杯を抱えた浦和イレブンが口々に「あのカシマサッカースタジアムでのドローがチームをひとつにした」って語るに違いない。鹿島はこのドローで首位から転落、この日勝ち点3をあげたガンバ大阪が首位に立った。まだまだ分からないってことです。

 後味の悪い試合でしたがスタジアムの雰囲気も最高だったし、両クラブのサポーターたちも素晴らしかったし、はるばる遠征したかいのある試合でした。次の遠征は仙台を予定、今年はちまちまアウェーに出かけますよ。

 この日のカシマサッカースタジアムはどちらがホームか分からないほど浦和サポーターが詰め掛けていたため、帰り道恐ろしい渋滞になるだろうと僕たちは試合終了を待たずにスタジアムを後にしました。それでも東関東自動車道潮来ICではいくらかの混雑があり一般ゲートでは列ができていました。その横をスィーっと抜けるETC積載マイカー、実に気持ちがよかったですよ。アウェー遠征には必要だと前回の新潟スタジアム遠征の時に思っておもいきって導入してみたETCなんですけど使えます!


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